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【書評】いつも人のことばかり考えて凹んでしまうあなたが「ま、いっか」と思える本~大嶋信頼~

人の目を気にして疲れている人のための本

人間関係が苦手。

他人に気を使って疲れてしまう。

人間関係で疲れてしまう人の考え方を解説し、解決策を教えてくれる一冊に出会ったので記録を残していく。

ー目次ー

本のタイトル

『いつも人のことばかり考えて凹んでしまうあなたが「ま、いっか」と思える本』 

著:大嶋信頼

 

著者「大嶋信頼」さんについて

 ・心理カウンセラー

・株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役

・ブリーフ・セラピーのFA治療を開発し、多くの症例を治療している。

 臨床経験のべ8万件以上。

 

読もうと思った経緯

日々の疲れがとれない。

何故なのか考えてみた。

仕事が大きな原因の1つだが、人間関係も大きく影響していると思う。

仕事中もプライベートも人の顔色を見てから発言や行動をしてしまう。

現代社会を生きるうえで、他人と関わらずに生きていくことはほぼ不可能に近い。

つまり人間関係の問題は年中無休に近い。

(1日中寝て過ごす場合は、人間関係問題は休みになるかもしれない)

この疲れを解消する術を知りたくて本書を手にとった。

 

簡単な要約 + 感想・気付き

 他人の目が気になってしまう

「いつも他人の気持ちに振り回されてしまう自分」

 他人の目を気にしてしまうの何故だろう。

それは他人の気持ちを考えているから。

他人の気持ちを考えるの美徳だとよく言われる。

そう小学生のころから教育されてきた。

 

しかし、自分が想像した正しいか分からない他人の気持ちに、振り回されるのはいかがなものか。

自分の想像で相手を怖がったり、憎んだりしてしまうのであれば、

 

「他人の気持ちを考える = 良いこと」

 

とはいえない。

話す前から苦手意識を持ったり、ある一面を見ただけで人にレッテルを貼ってしまうのは、このことが原因だと思う。

その結果、自分の行動や発言も良くないものとなり、良くない人間関係となる。

微妙な空気になり、お互い疲れる。

自分はこれに悩まされているのかもしれない。

 

心地の良い距離感

「他人との境界線が引けないと、相手の気持ちにとらわれる」

境界線がないとどうなるか。

→近づいてぶつかる。

 

この現象が心でも起こっている。

他人との境界線が引けないと、他人の気持ちがどんどん自分の中に入っくる。

その結果、他人の気持ちに振り回されてしまう。

だから境界線は大切。

 

しかし、境界線を物理的に引くことはできない。

だから人間関係においての境界線は「他人との距離感」で調整している。

 

この距離感のとり方が自分は苦手だが、

本書には

「相手の心をのぞかない距離感」

がいい距離感だと書かれている。

 

反対に「相手から自分の心をのぞかれない距離感」が

自分にとっても良い距離感だと気付かされた。

 

つまり相手の気持ちを考えないことが

「相手の気持ちを考える」ことになるのかもしれない。

まるで禅問答のようだ。

 

身の回りにいる距離感の近い人

「悩んでいる人は、家族みたいな親密感をもとめがちなので、悩みを言うのがとまらない」

→心の距離感が近い

 これが愚痴をよく言う人の距離感。

自分は愚痴を聞かされることが多いので、わかる気がする。

 

更に本書では、

「悩んでいるほうも、アドバイスを求めながら、家族のアドバイスなんか従わないと感じているのです。

 他人の意見だったら素直に聞き入れられても、家族からのアドバイスだと一気に価値が下がってしまうものです。

 それが一番いい方法とわかっていても、あえて従いたくなくなっているのです」

とある。

まさに無限ループ。

愚痴が止まらない理由が見えてきた。

 

まぁ、愚痴を言う人は答えを聞きたいというより、

話を聞いてもらいたいという気持ちもあるのかなと個人的には考えているので、心に余裕のある時は付き合うつもりだ。

 

ちなみに、愚痴っぽい人への対策方法は

心のなかで「家族じゃない!」と叫んでみるのです。

とある。

そうすると自分で答えを見つけるようになる、と。

これは心の距離感が開いたことによる効果。

心に余裕にない時は試してみようと思う。

 

感想(まとめ)

疲れない生き方のコツが少しわかった気がする。

それはタイトルにもある、

「ま、いっか」

と思えるようになること。

 

 

自分は、他人ことを考えることで良い人間関係が築けると思っていた。

しかしそれで自分は消耗していた。

 

「良い人間関係 = 疲れる」

 

この図式が出来上がっていた。

しかしこれは明らかに良くないとわかる。

良い人間関係のために、自分が消耗するのは間違っている。

「健康のためなら死んでもいい」と似たようなことを言っている。

 

他人のことを考えて疲れるくらいなら、もう少し自己中になってもいい。

自己中な自分が本当の自分。

本当の自分と付き合える人との関係が、良い人間関係なんだと思う。

 

「良い人間関係 = 自己中な自分と付き合える = お互い楽しい」

 

幼少期に教わった、「誰にでも優しく、誰とでも仲良く」

この「誰」の中に自分が入っていないことが問題だったのかもしれない。

もう少し「自己中」になって自分のことも労ろう。

 

他人のことを考えたはじめたらストップする。

他人より自分がどう感じているかをまず考える。

他人の心を考えても答えはわかない。

答えが分からないから、考えがループする。

その思考の無限ループからの脱出方法「ま、いっか」を学んだ一冊だった。